近年、「活性酸素」という言葉がよく聞かれるようになりました。健康意識の高い人の中には、すでに活性酸素の対策をしている人も多いかもしれません。

酸素は、言うまでもなく私たちが生命を維持する上で欠かせないものです。しかし、活性酸素となると話は違ってきます。

「活性化した酸素」という意味ですので、イメージ的には悪くないのですが、実際は老化や生活習慣病、がんなどの病気を引き起こす大きな原因となるのです。

特に40歳以降は、体内で活性酸素が増えやすくなることが分かっています。がん予防のためにも、できるかぎり対策するようにしましょう。

 

あらゆる病気を引き起こす「活性酸素」とは

 

活性酸素とは、その名の通り「活性化した酸素」のことです。呼吸から取り入れる酸素と異なり、私たちの体内で作り出されます。

私たちは日々、呼吸によって酸素を取り入れ、それと食べ物で得た栄養素(ブドウ糖)を使ってエネルギーを産生しています。

この時、ブドウ糖と酸素は「水」と「炭酸ガス」に分解されるのですが、約2%の酸素は、うまく燃え尽きずに残ってしまうのです。それが、強い酸化作用を持つ「活性酸素」になります。

また、活性酸素は「水」からも生まれます。体内の水分子が、紫外線や放射線に当たると、性質が変化して活性酸素になるのです。

もっとも、普段の生活で浴びる程度の紫外線や放射線であればほとんど問題はありませんが、浴びすぎると何らかの影響が出ることもあります。

このように、活性酸素は生きている以上、必ず体内で生まれるものです。ただし活性酸素は悪い働きばかりではなく、実は良い働きもしています。

たとえば細菌が体に入ってきた時、血液中の白血球が戦ってくれますが、この時に細菌をやっつけるために使われているのが活性酸素です。

他にも、活性酸素にはさまざまなメリットがあることが近年、研究によって明らかになりつつあります。

しかし活性酸素が増えすぎるのも困りものです。活性酸素は、「物質を酸化させる力がきわめて強い酸素」ですので、過剰になるとさまざまな弊害が出てきます。

たとえば釘が錆びるような普通の酸化は、ある程度の長い時間をかけて行なわれますが、活性酸素は酸化力が強いため、短時間で色々なものを酸化させてしまうのです。

その結果、体内のあらゆるたんぱく質が酸化して、いわゆる「老化現象」を引き起こしますし、血管の老化も招いて「動脈硬化」や「心筋梗塞」などのリスクを高めます。

また、糖尿病や脂質異常症などの生活習慣病も、活性酸素によるところが大きいと考えられています。

 

活性酸素は40歳以降から増えやすくなる!

このように、がんの重要な一因になる活性酸素ですが、上述した通り、生きている以上必ず発生するものでもあります。

ですから私たちの体には、活性酸素をうまく除去するためのシステムも備わっています。それが「抗酸化酵素」というものです。

SOD(スーパーオキサイドディスムターゼ)やカタラーゼなどが代表的で、細胞の中のミトコンドリアが作り出しています。これらの酵素のおかげで、私たちの体は活性酸素による酸化から守られているのです。

つまり、細胞の酸化と抗酸化作用のバランスがうまく取れている限り、健康な体を維持することができます。

しかし、そんなありがたい酵素も、加齢によって量が減ることが分かっています。一般的に40歳ごろから産生量が低下し、活性酸素が優位になりやすくなるのです。

生活習慣病やがんが40歳以降に多く発症するのも、抗酸化酵素の量が少なくなって活性酸素の影響を受けやすくなったことが一因と考えられます。

ですから、特に40歳以降は意識をして、活性酸素の害から身を守るための工夫をしていきましょう。

 

活性酸素から身を守るためには

加齢とともに増える活性酸素の害から身を守るためには、以下のようなことが効果的とされています。

1.抗酸化作用のある食品を取る

2.禁酒と禁煙

3.軽めの運動

4.ストレス発散

5.過度な紫外線や放射線を避ける

 

出典「がんのきほん・がんの原因その5.酸化ストレス(活性酸素)」

 

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